ヒマラヤ・クーンブ山群トレッキング 第二部
ヒマラヤ・クーンブ山群トレッキング 第二部
2023年12月30日~2024年1月5日
参加者 3名
■コース
1月1日:
ナムチェのロッジ 7:50 … シャンボチェの丘(3850m)10:15 … エベレストビューホテル(3880m)11:10 ~ 12:00 … ナムチェのロッジ 14:00 〈泊〉【行動時間:6時間10分】
1月2日:
ナムチェのロッジ 8:10 … 仏塔 9:40 … キャンヅマ 11:25 … サナサ 12:05 …プンキ・タンガのロッジ(昼食)13:15 ~ 14:40 タンボチェのロッジ 16:55 〈泊〉【行動時間:8時間45分】
1月3日:
タンボチェのロッジ 7:40 … プンキ・タンガ 8:40 … サナサ 10:55 … ナムチェのロッジ (昼食)13:35 ~ 14:20 … ヒラリー橋 15:55 ~ ジョサレのロッジ 17:00 〈泊〉【行動時間:9時間20分】
1月1日
2024年元旦、トレッキング3日目。昨日の9時間の歩行で、足腰の心地よい張りで6時に目覚める。窓の外は暗い中にも山の端が薄明るくなり、快晴を約束している。今日は高所順応のため、ホテル・エベレストビュー(3,880m)まで散策する。朝食は好物のおかゆを慌ただしく食し、7時50分に出発。未だ外気はヒヤッとする中、ナムチェ集落の家々が並ぶ急峻な階段を息を切らして登る。出発からほぼ1時間、エベレストが見え出すビューポイントへ。紺碧のヒマラヤンブルーの空に、特徴のある白銀の山領が目に飛び込んできた。待ちに待った一瞬、最高の誕生日の贈り物だ。しばらく進むと更にローツェ、アマ・ダブラムも明確になってきた。ルートもいつの間にか緩い傾斜の丘陵に代わり、数年前まで使われていた飛行場を通り過ぎ、しばらく歩いて10時15分、眺望の良いシャンボチェの丘に着く。丘陵を登りきると、日本人が建てた“エベレストビューホテル”に到着、ホテル東側のテラスからエベレスト(8,848m)、ローツェ(8,516m)、アマ・ダブラム(6,812m)、タムセルク(6,623m)、クスムカングル(6,367m)などの高峰が連なる展望を楽しんだ。周辺ではオーストラリア人、韓国人他の数パーティーが団らんしていた。我々もこの景色をバックにヒマラヤ紅茶をすすり、ほぼ1時間満ち足りた時を過ごした。下山はカラフルな建物が広がるナムチェ集落を眼下に眺めながら、少し汗ばむ陽気の中を宿への道を下って行った。
1月2日
トレッキング4日目、最終到達点タンボチェ(3,867m)を目指す。歩行距離は9kmほど、朝食にゆっくり時間を取り、出発は少し遅めの8時15分となった。今日も快晴、緩く下ってゆく広い山腹の道を白銀の高峰を眺めながら歩くのは快適だ。スタートから1時間30分、チョルテン(仏塔)の建つビューポイントで休息。平坦といえどもかなりのアップダウンの行程で、それなりの疲れもある。キャンヅマを過ぎてほどなく、‟サナサ・標高3,600m”と書かれた大きな案内板があり、クーンプ山群の人気第2位の目的地であるゴーギョへの分岐点であることを示していた。よく見ると、「エベレストBCまで21時間、34km」、「ゴーギョまで16時間、21km」と書いてある。ここからはかなり急な下りになり、ドゥード・コシ河の渓谷を見ながらプンキ・タンガ(3,250m)まで一気に下り、川沿いのロッジで昼食休憩。予想以上に疲れ、タンボチェまでの標高差600mの登りが心配になる。ガイドのタパさんが持っているパルスオキシメータ(血中酸素濃度と心拍数の計測器)で計測すると、95%と全く高度障害なしの判定に何とかこの高度差を登る元気をもらった。長めの休憩の後、14時40分とかなり遅い出発となる。急な坂を40分ほどで登り切り、タンボチェのロッジにやっと16時55分にたどり着いた。周辺には少しガスが立ち込め、眺望は得られぬまま程なく日没となってしまった。ロッジでは今までの宿以上に多国籍のパーティーが薪ストーブを囲み、くつろいでいた。エベレストを始めとする景観を明日に期待して、ロッジでの団らんを満喫した。
1月3日
トレッキング5日目、おかげで多少雲はあるが、今日も好天。昨日見ることができなかったクーンプ山群の高峰を少しでも写真に撮ろうと、6時前に起床して外に飛び出す。しかし、ロッジの北側は樹林で見通しがきかず、丘状の高台を息を切らして登るが、一向に開けた場所に出ない。そのうち太陽が昇り始め、エベレストの山肌が赤みを帯びてきた。朝食時間が迫っていたため、ロッジの周辺に戻り、見通しの良い場所で朝焼けの山稜を数ショットカメラに収めた(後で見ると慌てて撮影したため、ピンボケの写真だった・・・残念)。今日明日の2日間で出発地点のルクラに戻るため、出発は少し早めの7時40分。前日あえいて登った急坂をあっという間に下り、1時間でプンキ・タンガの吊り橋に到達。サナサ、キャンヅマと緩傾斜の登りを早めのピッチで進む。チョルテンではアマ・ダブラム、エベレスト、ローツェ、ヌプチェをしっかり目に焼き付けた。ナムチェの、往路に泊まったのとは別のロッジで約1時間昼食休憩を取り、14時20分に出発し、今日の宿泊予定地モンジョを目指す。ナムチェからの600mの下りは一昨日約3時間かけて登ったのがうそのよう、半分の90分でヒラリー橋に到着。目的地のモンジュまではまだかなりの距離があるようで、リフレッシュのため長い休憩を取る。しばらく河原のルートを進み、17時、ドゥード・コシ河沿いの集落ジョサレに到着。日没も近いため、ここの〝ジョサレ・ゲストハウス″に今日の宿を取ることにする。行動時間は今回最長の9時間30分で、長い一日が終わったことに安堵する。食堂の火力の強い薪ストーブで身体を温めながら、食後のミルクティーをゆっくり堪能した。 (第3部に続く)
ナムチェへの街
エベレストとの対面(奥の左がエベレスト,右がローチェ,手前がアマダブラム)
エベレストビューホテルテラスにて
エベレストビューホテルテラスにて
エベレストビューホテルテラスにて
エベレストビューホテルテラスにて
エベレストビューホテルテラスにて
ナムチェ~タンボチェのルート(長いトラバース道,エベレストを眺めてのトレッキング)
ナムチェ~タンボチェのルート(長いトラバース道,エベレストを眺めてのトレッキング)
ロッジの団らん(タンボチェのロッジ,オーストラリア隊他)
さらばエベレスト
1月3日 ロッジの朝・玄関で
ルート・文・ログ(MORさん)写真(SAKさん)提供 投稿【SHC広報K】